精神的遊牧民

精神的に遊牧民化している人間の個人ブログ。柔軟で型破りな言論が特徴です。

芸術と教養

数ある職業の中でも、人類最古の職業やそれに準じる職業というものは、社会のプリミティブな需要を満たしているという意味で尊いですが、芸術家とその作品は文化を支えたり、精神的支柱になっていたりするという意味で尊いと僕は考えています。

建築家は設計図を与え、大工は建物を与え、農民は農作物を与え、漁師は魚を与え、宗教家は救いや希望を与えます。芸術家やその素質があるひとの場合は、作品や物語を通して重要なことを示したり、シグナルを送ったりすることがあります。

先述したひとたちの場合は、芸術作品やさまざまな物語を眺めていると重要な情報や生き抜く為に必要な情報が、自然に浮かび上がってくるそうです。また未来に生起する可能性のあることを追体験し、回避や解決や緩和に繋げることもあるそうです。

といっても、僕は極東の島国で世界の波風が穏やかであることを願っている凡人ですが、価値ある情報を読み解くにはある程度の教養が必要です。

教養とは、知識や学問を学ぶことで得られる物事への理解力を意味しています。またさまざまなひとや社会と関わることで、物事の細部を比較して精度の高い答えを引き寄せたり、展開を予測して問題を回避や解決や緩和させたりする能力のことも意味しています。

そして、教養を深めるということは、知性や世界観にはさまざまな尺度があることを学ぶことも意味します。このときに視野狭窄や思考停止を起こさないように他の考え方との差異を学ぶことや、分かり易くて巨大な思想に安易に絡め取られたり、吸い込まれて自分を見失ったりしないように注意することも重要です。

柔軟ではない思考は、物事が重層的に構成・機能しているということを見落とす瑕疵がありますし、世の中には黒か白かではジャッジできないことも多々あります。現実はそんなに単純じゃないし、中間には灰色も存在するからです。

さらにいえば、灰色の中には黒に近い灰色や白に近い灰色も存在しますし、宗教や思想に関することのようにひとによって映る色が極端に異なることもあるでしょう。

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